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2022年10月14日
【プレスリリース】杉戸信彦 特任助教らの研究グループがRAS変異がんを標的にしたマイクロRNA核酸医薬シーズの開発に成功しました
本研究科 杉戸信彦 特任助教、赤尾幸博 特任教授らの研究グループは、大腸がん・膵臓がんで高頻度に変異しているRAS1)ネットワークについて詳細にその機構を明らかにしました。さらに、そのネットワークを阻害するマイクロRNA2)核酸医薬3)シーズの開発に世界で初めて成功しました。これまでに6報の国際科学論文にて報告していた化学修飾マイクロRNA143の抗がんメカニズムの有用性について、RAS変異がんを対象に明らかにしました。RAS変異がんに対するマイクロRNA核酸医薬シーズとして期待されます。
RAS変異がんを標的にしたマイクロRNA核酸医薬シーズの開発に成功
詳しくは岐阜大学のHPでも紹介されておりますので、こちらをご覧ください。
今回の研究成果は、2022年9月22日(木)にMolecular Therapy - Nucleic Acids誌(インパクトファクター:10.183)のオンライン版で発表されました。
<用語解説>
1) RAS:
がんの中で最も頻度が高く異常を示すがんドライバー遺伝子、その異常は多岐にわたる。
2) マイクロRNA:
21−25塩基の2本鎖RNAで複数のメッセンジャーRNA(遺伝子)に結合してその翻訳を負に調節している。
3)核酸医薬:
DNA,RNAを用いた医薬品。