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2022年01月12日
【プレスリリース】檜井栄一先生らの研究グループが脳腫瘍の一種であるグリオブラストーマの「根治」を目指した新規の創薬ターゲットを発見しました
本研究科医療情報学専攻・岐阜薬科大学の檜井栄一教授、岐阜薬科大学大学院薬科学専攻の平岩茉奈美大学院生(日本学術振興会特別研究員)、岐阜薬科大学薬理学研究室の深澤和也助教、家崎高志助教らの研究グループは、金沢大学、東京大学との共同研究により、脳腫瘍の一種であるグリオブラストーマの「根治」を目指した新規の創薬ターゲットを発見しました。
研究グループは、がん幹細胞に発現するSMAD specific E3 ubiquitin protein ligase 2(SMURF2)※1 というタンパク質が、がん幹細胞の機能をコントロールしていることを発見しました。さらに、SMURF2の機能を調節する"スイッチ"を切り替えることで、グリオブラストーマの進行が制御されることを見出しました。本研究成果はSMURF2がグリオブラストーマ治療に対する有望な治療標的となりうることを明らかにしたものであり、様々ながんの「根治」を目指した「がん幹細胞標的薬」の創製に繋がることが期待されます。
本研究成果は,英国学術雑誌『Communications Biology』に掲載されました。(オンライン版公開日:日本時間 令和4年1月11日 午後7時)
詳しくは岐阜大学HPでも紹介されておりますので、こちらをご覧ください。
※1 SMAD specific E3 ubiquitin protein ligase 2(SMURF2)
E3ユビキチンリガーゼと呼ばれる酵素の1つで、リン酸化(後述)によって活性化される。ユビキチンという「目印」をつけることで、特定のタンパク質の分解を促進させる働きを持つ。近年、様々ながんの発症・進展に関わっていることが報告されている。